どうしたら子どもが片付けるようになるのだろう、
と考えることはありませんか。
私には高校一年生の息子がいますが、息子がまだ2~3歳くらいのとき、自分で出したものを片付ける、ということをどうやって教えていこうか、考えた時期があります。
なぜなら私自身が片付けができない子どもだったから。
そこで、片付けと向き合い、かつ片付けしやすい工夫を行ったところ、今では息子のお片付けに悩むこともなく過ごせるようになりました。
そんな私の経験による、子どものお片付け習慣をつける子育てについてまとめてみようと思います。
この記事の目次
息子に片付け習慣をつけるために私が考えたこと
2~3歳の頃の息子は目の前の楽しいことに夢中で、あれもこれもと色々引っ張りだし、その辺に散らかしておくことは大の得意。
でも、片付けることには意識が向かず、片付ける意味もよくわかっていない様子。
「出したものはちゃんと片付けて!」とイライラして怒鳴ってしまったことが何度もあります。
しかし怒鳴ることで果たして片付ける習慣が身につくんだろうかと疑問に思い始めました。
実際私自身、「片付けなさい!」としょっちゅう親から怒鳴られて育ちましたが、片付け習慣が身についたわけではなかったからです。
片付けることが嫌い、というよりも、片付けが途方もなく大変なことのように思えて、なかなか動き出せないというような状態でした。
やみくもに「片付けて!」と怒鳴っていても、私のような大人になってしまうかもしれない。
将来のためにも子どもに片付けさせるべき!というような一般常識的な考えに従うのではなく、なぜ片付けた方がよいのか、私自身が片付けに向き合ってみることにしました。
なぜ子どもに片付けて欲しいのか
まず、なぜ子どもに片付けて欲しいのかを考えました。
片付けて整った空間で過ごすことは私が心地いい。
だから、息子には片付けて欲しい。
しかし、片付いているのが心地いいと感じているのは私。
息子は散らかっていても気にならないのかもしれない。
なので、息子に対して、「(私が心地いいと感じる)片付いた空間を保つように協力してもらう」、という立ち位置で接することに決めました。
子は親を見て育つ
また、子どもは無意識に親の行動や言動から学びます(それをモデリングと言います)。
なので、親である私が自然に片付けをすることで、何も特別なことをしなくても片付けが身につくこともあるのではとも考えました。
そこで、「自然と片付けが身につくように親である私自身が見本となる」という立ち位置で接することも決めました。
私の子ども時代を振り返ると、「片付けなさい!」と怒鳴っていた母も、全く片付けができず、かつ物が捨てられない人だったので、家の中はテーブルの上には物があふれ、そのあふれた物が床にも広がっていた状態で、埃もあちこち積もってました。
なので片付けといえば、物を移動させて見えないところに押し込めること、くらいにしか子ども時代の私が捉えてなかったのは当たり前かもしれません。
物の総量は増えていく一方なので、そりゃ、片付きませんよね。
「なんで片付けられないんだろう私」って悩んでいた子ども時代の私を、ヨシヨシッてしてあげたいですよ・・・笑
決めた立ち位置で行ったこと
「片付いた空間を保つように協力してもらう」
「自然と片付けが身につくように親である私自身が見本となる」
と二つの立ち位置を決めたところ、ある効果がありました。
息子が片付けないことに対し、必要以上にイライラすることは減ったのです。
怒鳴ってやらせることは徐々になくなっていきました。
代わりに、片付けたいのは私、なので、どう片付けをやらせるか、ではなく、どう息子に協力してもらうか、という視点になり、協力してもらうための知恵をしぼるようになっていきました。
ある時は片付けをゲームにしたり、競争にしたり、歌を歌いながら片付けたり、その時その時で、アイディアを思いつき実行することを楽しみました。
また協力してもらう、というスタンスなので、片付けてもらった後は「あなたが出したんだから片付けて当然」ではなく、「ありがとう、お陰でキレイになったよ。」とお礼を言うようになったのです。
もちろん息子が片付けたがらない時もありましたし、やり残しがある時も多かったですが、なにせ片付けたいのは私。
その時は無理強いせず、見本となることも意識して、サッと自らやるようにしました。
息子が片付けやすい工夫
また、息子が片付けやすいように工夫も行いました。
実際にやってみて、役に立ったと感じた工夫は以下の二つです。
① 息子の持ち物の量の上限を決める。上限を超えたら量を減らす。
② 持ち物の定位置を決める。
①に関しては、息子の収納スペースを決めて、その収納スペースいっぱいになるようなら、捨てるものを決めて捨てる、というルールにしました。
息子の収納スペースであるおもちゃ箱におもちゃがいっぱいになったら、一旦全部箱から出して並べて、どれを残すか、どれを捨てるか決めてもらいました。
このルールを決めた最初の頃は、おもちゃ箱がいっぱいになっても息子はどれも捨てられないのではないかと心配してました。
しかし息子は結構思い切りがよく、おもちゃ箱半分くらいになるまで、おもちゃの量を減らしたりしていました。
②に関しては、大きいおもちゃのスペース、小さいおもちゃのスペース、学校に通うようになったら、教科書や学用品のスペース、など大まかに息子のものを入れる場所を決め、息子にわかりやすいようラベルを貼りました。
①②の工夫をしたところ、どこに何をしまったらいいのか自然と覚え、「片付けて」と声をかけると、サッと片付けてくれるようになりました。
高校生になった息子の現在
そんな風にして育てた息子が中学2年のとき、家を建てて引っ越し、彼は一人部屋を手に入れました。
一人部屋になったのですから、ドアを閉めてしまえばそこは彼の空間。
息子の空間はもう息子の管理下にある、と切り替え、お片づけに関しては口を出すのはやめようと決めました。
ただ、たまに山積みになっている漫画などがあると、見るに見かねて、「これはクローゼットのここにおくとスッキリするよ」などとアドバイスはしています。
そして息子が一人部屋を手に入れて2年半たちました。
時々、ゴミ箱がいっぱいになっているので、定期的に不要な物を捨てているようです。
彼の部屋は、スッキリ片付いていることがほとんどで、片付いた空間の心地よさを実感しているみたいです。
片付け習慣をつける子育てのステップまとめ
子どもに片付け習慣をつける子育てのまとめです。
親の心のベースを整える
① なぜ子どもに片付けてほしいのか、考える。
② 子どもの片付けに対する立ち位置を決める。
この時、自分の子ども時代の片付けはどうだったか、も振り返ってみると、より立ち位置が定まりやすかったりします。
子どもが片付けやすい工夫をする
私がやってよかったのは以下の二つです。
① 息子の持ち物の量の上限を決める。上限を超えたら量を減らす。
② 持ち物の定位置を決める。
色々、試しながらやってみるとよいでしょう。
まとめ
息子の片付けに向き合うことを通して、自分の中に片付けに対する嫌な想いがあればあるほど、子どもの片付けに対してイライラしたり、困ったりするのではないか、と感じました。
そして親が片付けに関して、子どもに対して怒ったり、怒鳴ったり、嫌な顔をしたり、ネガティブな反応が多いと、子どもの片付けに対する苦手意識は深まっていきます。
子どもの片付けに対しての立ち位置を決めることで、嫌な想いに無意識に振り回されることが減り、どうしたら子どもも自分も心地よく過ごせるかにフォーカスして、色々工夫してやってみることができると思います。
息子は片付けに関して、あまり気負うことなく、たんたんとやっているよう見えます。
部屋の中でものがなくなるということもほとんどないようです。
まだ彼が小さい時に、片付けに関しての立ち位置を決めて、色々と工夫してきて本当によかったと思っています。
子どもがある程度大きくなっているのだけど、片付けに関して悩んでいるという方でも、親の心のベースを整えることをやってみると新たな気づきがうまれてくると思います。
結局、子どもが親を悩ませる時、親の中の課題を見せてくれているだけじゃないかって感じます。
片付けが必要なのは、親の方かも。
それは心の中の片付けだったり、するかもしれませんよ。
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