【親に怒鳴られて育った子ども】が親になるとき 子育てのイライラの裏にある理由

 

子ども時代に親から受けた感情的な行為は、自らの子どもを育てる親になってからも特に深い影響を及ぼします。

 

例えばイライラした親から怒鳴られて育った子どもが親になった時に、自分の親と同じようにイライラして怒鳴ってしまうようになることはよくあります。

 

同時に、怒鳴られる子どもの気持ちも痛いほどわかるので、怒鳴ってしまった後はひどく後悔することがほとんどです。

 

しかし、また繰り返してしまう、そんな悪循環に陥ることが一般的です。

 

 

なぜ怒鳴られて育った子どもは、嫌なのにまた自分の親と同じようなことを繰り返してしまうのでしょうか。

 

 

子育てのイライラの裏にある理由についてお伝えしたいと思います。

 

親にイライラして怒鳴られたことが子育てに与える長期的な影響とは?

 

親のイライラが子育てに与える影響は結構深刻です。

 

イライラした親に怒鳴られた、という過去の経験が子どもの心に繰り返し刻まれ、成人後もその影響が残ります。

 

どのような影響が残るのか、以下にみていきましょう。

 

 低い自尊心と自己評価

 

親からイライラとともに否定的な言葉が繰り返された場合、子どもは自分に対する否定的な評価を抱きます。

 

すると、子どもの自己肯定感や自己評価が低下します。

 

子どもの頃に低くなった自己肯定感や自己評価は、自分で意識して取り組まない限り、高くなることはまずありません。

 

 感情の抑制

 

 

親からイライラして怒鳴られることは、子どもに怖れ、悲しみ、イライラなどのネガティブな感情を湧き上がらせます。

 

しかしイライラして怒鳴る親の前では、そういったネガティブな感情を抑え込む子どもがほとんどです。

 

すると成人後も感情を抑える傾向が強まり、子どもとの適切なコミュニケーションが難しくなる可能性があります。

 

 対人関係の影響

 

本来自分を守ってくれるべき存在である親からイライラと怒鳴られる(=攻撃)されると、人に対して信頼感や安心感を抱くことの躊躇につながります。

 

成人してからも(この人も私を攻撃してくる人なんじゃないだろうか)と常に注意し、人の顔色を伺って生きるようになります。

 

すると、子どもとの関係を含め、対人関係の構築が難しくなることがあります。

 

 ストレスへの反応

 

過去に親からイライラ怒鳴られた経験がストレス反応を強化することがあり、小さなストレスでも大きな反応が起きやすくなる可能性があります。

 

成人してからは、ささいなミスでも(怒られたらどうしよう)異常なほど気になってしまったり、ということが起きがちです。

 

子育て中なら、学校に通う子どもの、ちょっとした忘れ物に対しても、(先生に怒られる!)などと過剰に反応してしまう場合があります。

 

 親としての行動パターン

 

子ども時代の自分の親からの言動や行動を、人間とはそうふるまうものだ、とばかりに無意識に学習してしまうことはよくあります。

 

そしてイライラしたときの表現(怒鳴る)が学習され、同じようなパターンが繰り返される可能性があります。

 

 

怒鳴り続けた親の影響が子育てにどのように表れるか:イライラのパターン

 

怒鳴り続けた親の影響は、子育てにおいてイライラのパターンを生む原因となります。

 

怒りの連鎖が発生し、子どもはストレスや不安にさらされることで、同様のイライラの表現を身につけることがあります。

 

以下に具体的なケースを挙げてみましょう。

 

 


 

 

まずよくあるのが、自分が親からイライラされるきっかけになった行動や言動を子どもがすると、親と同じようにイライラしてしまうというパターンです。

 

 ケース①

 

過去:

 

親が子どもの泣き声が嫌いだった。

 

癇癪を起こして泣き喚いている子どもの頃の自分に対し、イライラして怒鳴った。

 

びっくりして余計泣き喚いていると、叩かれもした。

 

 

現在:

 

泣いている子どもに対し、最初は一生懸命受け入れようとするのだけれど、泣かれ続けるとイライラと耐えられなくなり怒鳴ってしまう。

 

一回イライラが爆発すると、止められない。

 

 


 

 

また親からイライラと怒鳴られるのを避けるために子どもの頃の自分は我慢しなければならなかったことを自分の子どもがやっているのを見ると、イライラしてしまうパターンもあります。

 

 ケース②

 

過去:

 

成績が悪いと親の機嫌を損ねるので、一生懸命勉強して、親の望む学校に入った。

 

 

現在:

 

宿題をしなかったり、勉強に身が入らない子どもに対し、イライラがとめられない。

 

まだ小学校低学年だから、仕方ないとも思うんだけど、感情が抑えられない。

 

 


 

 

また、親から怒鳴られて嫌だったので、自分は絶対そんな子育てはしない!、子どもには笑顔で穏やかに接して育てるんだ、と決意される方も多いでしょう。

 

しかし、それが逆向きに作用することがあります。

 

いいお母さんでいさせてもらえないストレスが、さらにイライラに火を注ぐというパターンです。

 

 ケース③

 

過去:

 

親からイライラと怒鳴られることが多かったので、自分は絶対親みたいにはならないと思ってきた。

 

 

現在:

 

いつも笑顔で優しい母親であろうと、多少のイライラは我慢して穏やかに子どもに接しようとするが、子どもが自分の言う通りにならないことが続くと、(なんでいいお母さんでいさせてくれないの!?)とばかりにイライラが爆発してしまう。

 

 

怒鳴り続けた親の影響が子育てにどのように表れるか:コミュニケーションパターン

 

 

イライラして怒鳴る親というのは、大抵の場合において、子どもとのコミュニケーションが乏しい、もしくは一方的なことが多いです。

 

もし子どもの何かが親をイライラさせて、親はこれ以上イライラしたくないなら、怒鳴るという方法はその場しのぎでしかありません。

 

 

なぜ自分はイライラしてしまうのか、子どもにどう変わって欲しいのか、それに対しての子どもはどう思っているのか、など、子どもとコミュニケーションを密にとっていけば、この先イライラすることを未然に防ぐことにつながります。

 

 

もし何度言っても子どもが変わらない、ということでイライラするなら、自分の想いが子どもに十分に伝わっていない可能性があります。

 

 

また長期記憶が苦手な年齢の子どもに対し、親の求めることが過大な場合もあります。

 

そういうことも子どもとコミュニケーションを重ねることで、解決できる可能性が高いです。

 

 

親からイライラと怒鳴られてきた子どもが成長し、子育てを始めると、幼少期の親とのコミュニケーションパターンが影響し、自分の親と同じようにコミュニケーションが乏しかったり一方的になってしまったりしがちです。

 

これが繰り返されると、子どもは自身の感情を上手に表現できず、イライラやストレスを内に溜め込む傾向が生まれることがあります。

 

 

すると子どもは余計、親をイライラさせるようなことをするようになったりして、親子間の悪循環が生まれやすくなります。

 

親が自らの過去と向き合い、ポジティブなサイクルを築こう!

 

 

親が自らの過去と向き合い、ポジティブなサイクルを築く重要な手段は、『インナーチャイルド』をケアすることです。

 

『インナーチャイルド』とは、乳幼児期から成人するまでの間についた心の傷のことを指します。

 

 

親が『インナーチャイルド』を生じるきっかけになった自分の過去を受け入れ、ケアして癒すプロセスを通じて、子どもに対する理解やサポートが向上します。

 

では『インナーチャイルド』をどのようにケアしていけばいいのでしょうか。

 

 

子育てのイライラの中にそのヒントはあります。

 

 

具体的な方法としては以下になります。

 

 

①『インナーチャイルド』に気づく

 

・子どもにイライラするパターンを書き出し、自分の子ども時代、親との間で似たようなことがなかったか探る。

 

・どのような出来事が影響を与えたかを理解し、自己認識を深める。

 

 

②『インナーチャイルド』が生じる出来事に付随する感情や想いを受け入れる

 

・その当時の抑えていた感情を受け入れて、心の中で感じ直す。

 

・その当時の想いを紙に書いたり、絵に描いたり、感じるがままに体を動かしたり声を出したりして表現する。

 

 

③ 傷ついた当時の自分と対話する

 

・イメージをの中で、過去の傷ついた自分と対話し、今は安全であることを納得してもらい、安心感を感じてもらう。

 

・イメージの中で、過去の傷ついた自分を抱きしめてあげるのもよい。

 

 

うまく『インナーチャイルド』がケアされ癒されると、イライラが減り、感情が安定してきます。

 

 

すると子どもに親としてのポジティブなモデルを提供することができ、イライラのサイクルを断ち切り、より健全な親子関係を築くことが期待できます。

 

ポジティブなサイクルになっていかない時は、専門家のサポートを

 

 

しかし『インナーチャイルド』は一人でケアするのが非常に難しくもあります。

 

セルフケアの難しさの要因は以下になります。

 

 

<無意識の抵抗>

 

過去の痛みやトラウマに対する無意識の抵抗があることがあります。

 

これは、過去の辛い経験から逃れようとする自然な心理的な反応です。

 

 

<深層心理の複雑性>

 

『インナーチャイルド』は潜在意識に無数に存在し、それらが複雑に絡み合っています。

 

これらを理解し、変容させることは容易ではありません。

 

 

<低い自己肯定感>

 

『インナーチャイルド』が原因で自己肯定感が低下している場合、自分を大切にし、癒すプロセスに取り組むことが難しくなります。

 

例えば、少し『インナーチャイルド』に取り組んでうまくいかないと、(どうせ自分はダメなんだ)と早い段階であきらめてしまったりします。

 

 

<感情を感じることへの怖れ>

 

過去のトラウマが原因で感情に対する怖れがある場合、無意識に感情に向き合うことが避けてしまいます。

 

これらの理由から、一人での『インナーチャイルド』のケアは難しい場合が多いです。

 

 

 

・自分の『インナーチャイルド』がよくわからない

 

・『インナーチャイルド』をケアしているが、親子関係がポジティブなサイクルになっていかない。

 

 

そんな場合はインナーチャイルドを扱う専門家のサポートを受けながら進めることが、効果的なインナーチャイルドの取り扱いに繋がります。

 

私は『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを提供しているので、興味がある方はこちらのページをご覧ください。

 

まとめ

 

 

親に怒鳴られて育った子どもが親になると、子育てにおいてイライラが生じる背後には深い心理的な要因『インナーチャイルド』が潜んでいます。

 

親のイライラや否定的な言葉は、子どもの心に深く刻まれ、成人後もその影響が残ります。

 

何も知らないまま、イライラする自分はダメだ!と自分を責めていても、自分のイライラパターンを変化させることは困難です。

 

 

自分の『インナーチャイルド』が具体的に子育てにおいてどのような形で表れるかを理解することで、よりポジティブなサイクルの中で親子関係を築くための一歩が踏み出せます。

 

 

子育てのイライラを通じで自分の『インナーチャイルド』と向き合うことは、見えない過去の呪縛から解放され、本当の自分らしい人生を見つけることにつながります。

 

 

そういう意味では、イライラを刺激してくる子どもは、人生のよき導き手のようなものかもしれません。

 

どうぞ怖れずに、自分の『インナーチャイルド』と向き合っていきましょう。

 

 

 

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