子どもが言うことをきかない
反抗的
友だちが少ない
成績が悪い
すぐむくれる
そんなとき、このままでこの子の将来は大丈夫だろうか、と不安にかられるときはありませんか。
しかし、子どもがどう育っていくか、そして子どもの将来は、今の時点では誰にもわかりません。
それなのに、どうしてこんなに不安になるのでしょうか。
ここでは、不安が出てくるメカニズム、親の不安が子どもに与える影響、そして不安から一歩抜け出る魔法の問いかけをお伝えしたいと思います。
この記事の目次
子どもの将来が不安になるメカニズム
子どもが将来、どうなるか、本当は誰にもわかっていません。
しかし、不安になるような子どもの将来のイメージばかり浮かんでくるのはなぜでしょうか。
不安にさせる子どもが悪い、と言うこともできるかもしれません。
でも子どもが言うことをきかない、という現実に対して、「このままだと社会人になって上司の言うことをきかなくなり、仕事ができない人になってしまう」、などというネガティブな将来イメージが浮かぶ人もいれば、「親の言うことをきかないって自立への一歩だな」、とポジティブに捉える人もいます。
またネガティブな将来イメージでも、「人の言うことを聞けないと誰からも愛想をつかされて独りぼっちになる」というようなイメージが浮かぶ人もいます。
子どもが言うことをきかない、という現実に対して、思い浮かぶ将来は人それぞれです。
ほら、自分は不安なのに、夫は不安に思わない、なんで!?、というケースも多いですよね。
それはなぜなのでしょうか。
実は、子どもに対する不安は親自身が持つ不安が子どもに写し出されていることがほとんどなのです。
その不安のほとんどは、親自身の成長過程で大きくなったものです。
子どもの頃、言うことをきかないとろくな大人になれないよ、と親から刷り込まれていたり、友達の言うことをきかなかったから仲間外れにされたというような心の傷があったりすると、自分の子どもにそのイメージを写し出してしまうのです。
そして自分の中に不安がある限り、子どもの中に不安な点を探し出してしまいます。
子どもが完璧であったなら、子どもが完璧であることに不安を感じるかもしれません。
親の不安が子どもに与える影響
親が子どもの将来に不安を持っていると、このままだと将来こんな悪いことが起きるから、今あなたはこうした方がいい、という行動や言動につながりやすい傾向にあります。
また直接的に行動や言動に表わしてなくても、がっかりした顔や不満そうな顔、心配そうな顔をしたりして、不安に思っていることが雰囲気で察知されることもあります。
それは、「このままだとあなたはダメになる」=「今のあなたはダメ」という存在否定のメッセージとして子どもに伝わってしまいます。
そして子どもの自己否定感を大きくし、自己肯定感を下げることにつながります。
自己否定感が大きく、自己肯定感が低い子どもは、「どうせ自分はダメなんだ」という発想になりやすく、人生をあきらめがちになります。
反対に、「どうせ自分はダメなんだ」だから頑張なければ!という発想になり、がむしゃらに頑張ることにつながる場合もあります。
でもそういう頑張りがいくら成果につながっても、心から満たされることはありません。
心が満たされない頑張りは体や心が病んでしまう原因にもなります。
不安を解消しよう!
子どもの将来のことを本当に考えるなら、不安から子どもを変えようとするデメリットは案外大きいのかもしれません。
しかし、不安は止めようと思って止められるものでもありません。
ここでは不安を感じつつも、言動や行動が不安の影響受けにくくなる状態、つまり不安から一歩抜け出た状態になるための魔法の問いかけについてお伝えしたいと思います。
不安から一歩抜け出る魔法の問いかけ「子どもの将来がバラ色だとしたら・・・」
子どもの将来が不安に感じるとき、あなたは不安ベースの考え方をしています。
「このままだと子どもの将来にきっと悪いことが起きるから、○○させよう。」など。
そこから一歩抜け出たいとき、自分にこう問いかけます。
「何があってもなくても、子どもの将来はバラ色だとしたら、今、私はどうするのか。」
これは、子どもの将来を無条件に信頼する、信頼ベースの考え方です。
信頼ベースの考え方を自分の中に持っておくだけでも、不安から少し距離ができます。
更にワンステップ進むと、子どもに対する、不安ベースの考え方、と、信頼ベースの考え方、心の中で二つを並べて観察します。
そして、自分は今、どちらの考え方を選択するのかを決めます。
例えば、
言うことをきかない子は、将来人に迷惑をかける人になってしまうから、今無理やりにでも言うことをきかせる、が不安ベース
今、言うことをきかなくても、この子の将来はバラ色だとしたら、今はそういう時期だと思って見守る、が信頼ベース、
と出てきたとしたら、二つをフラットに見比べます。
フラットに見るだけでも、一呼吸おくことができ、今までは気づかないうちに不安の影響を受けていた言動や行動に少しずつ変化が起こってくるでしょう。
そしてさらにもうワンステップ進むと、不安ベースか信頼ベース、今自分はどちらの考え方を選択するのか決めます。
もちろん、今は不安ベースでいたいから、不安ベースを選択する、でもいいのです。
つまり、不安でいたいから不安を感じる、という選択をするのです。
自ら選択することが大切
不安が生じることを人のせいにしている限り、不安はなくなりません。
不安も自ら選択している、と腑に落ちたとき、不安を人のせいにするのをやめられます。
本当のところは、子どもの将来が悪いものになるのか、良いものになるのか、今の時点では誰にもわからないわけです。
また、悪いものか良いものか、という判断も、人それぞれ。
究極、どんなに周りの人が、子どもの人生が最悪と思っていたって、本人が心から自分の人生が幸せと感じているなら、それでいいのかもしれません。
でも親が子どもの将来に不安を感じていると、子どもの自己肯定感が低くなり、子どもは心からの幸せを感じにくくなってしまいます。
親が自分の不安は自分のもので、子どものせいではない、と認めることができるだけでも、子どもの自己肯定感に与える悪影響は減っていくでしょう。
そして不安に思うのをやめよう、と心の底から思えたとき、不安を解消していくための行動を取れるようになります。
つまり、自分で自分を変えていくための行動を本気で起こせるのです。
まとめ
不安ベースで考えることが多いと感じる方は、「子どもの将来がバラ色だとしたら、今どうするか」という問いかけは、あちらこちらで使えるかもしれません。
子どものことを信頼ベースで見れるようになったら、次はご自身のことを問いかけてみてください。
「何をやってもやらなくても自分の将来はバラ色だとしたら、今、どうするか。」
子どもは自分のことを見せてくれる鏡のようなもの。
子どもへの信頼は自分への信頼とつながっているのかもしれませんね。
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