ボーっとしてますか?
毎日忙しくてボーっとする暇なんてない!
ボーっとしていると心地悪い。
子どもにボーっとするなって言っているのに自分がボーっとしてたらバツが悪い。
もしあなたがそんな状態なら、すごくもったいない。
ボーっとすることは、実は人生を楽にスムーズにしてくれます。
そんなボーっとするのススメをお伝えしたいと思います。
この記事の目次
ボーっとするは怠けてる? ボーっとするの効果
人は何もしていないでボーっとしていると、何も生み出さない無為な時間を過ごしていると思いがちかもしれません。
でも、実はボーっとしている時こそ、脳が重要な活動をしてくれるのです。
ボーっとしている時には、なんと、話をするなどの意識的な反応に使われる脳のエネルギーの20倍ものエネルギーを使っているそうです。
人がボーっとして意識的な活動をしていない時に働く脳回路のことをデフォルトモード・ネットワークと言います。
デフォルトモード・ネットワークは脳内の様々な神経活動を同調させる働きがあります。
具体的には、脳内にたまった情報を整理したり、つなげたりして、新たな気づきやひらめきを得たりするようなイメージの働きをします。
そして自分の内側に何か異変はないかと、自分を振り返りながら、これから起こり得る出来事に自分自身を準備万端にしておく役割もあります。
無意識のうちにぼんやりと頭に浮かべている振り返りや準備のイメージが、そのあと自分の思考や行動を修正する際に生きてくるのです。
ボーっとしていると怠けていると思われがちですが、いやいや、意識的に行動しているときよりも脳はたくさん働いているのです。
デフォルトモード・ネットワークの切り替え
とは言っても、ずっとボーっとしていても、生活していけません。
大切なのはオンオフの切り替え。
忙しい時こそ手を止めて、静かな場所でボーっとする時間を5分~10分ほどとってみる。
ちょっとした時間でもデフォルトモード・ネットワークが働き、煮詰まっていた思考に余裕がうまれるかもしれません。
ボーっとできない、でもスマホはいじれる
ボーっとすることがなかなか難しい人もいるかもしれません。
しかし、スマホをいじりながら、なんとなくの時間を過ごすことは多いかもしれません。
スマホからは文字や映像などの膨大な情報が絶えず流入し続けます。
最近はスマホの使い過ぎで脳の血流が減少したり、記憶力ややる気が低下するなど、実生活に影響が出る人が増えているそうです。
情報過多で脳がパンク状態なっている、とも言えるかもしれません。
スマホをはじめ、現代社会では至るところに情報の刺激があふれています。
たまに東京に行ったりすると、電車の中や駅などの広告の視覚刺激の膨大さに驚かされます。
だからなおさら、スマホを置いて、ボーっとして、脳を整理する時間が必要なのです。
なぜボーっとできないのか
スマホはいじれても、ボーっとすることが難しいのはなぜでしょうか。
自分自身や私のクライアントさんたちを観察して感じるのですが、ボーっとしていて、何も価値を生み出さないことに対し、罪悪感を感じる人が多いように思います。
何かしていないと不安になる、何もしていないと(なんてダメな自分なんだ)と自分を責めてしまう、という人は、インナーチャイルドの影響が強いかもしれません。
インナーチャイルドとは、幼児期から成人するまでの間についた心の傷のことを指します。
育った家庭において親との間で起こった出来事で傷ついたことにより、インナーチャイルドが形成されることが多いです。
小さい子どもは親から見て、よくボーっとしているように思えるものです。
しかし、ボーっとしていても脳の中は活発に動いているのですが、そんな風に思えない親も多いでしょう。
特に、あまり余裕がなく、忙しくしている親なら、ボーっとしている子どもを見て、イライラするかもしれません。
親としては、ボーっとすることよりも、前向きな行動を見せて欲しい気持ちがあったりもします。
「ボーっとしてないで、勉強しなさい!」
「ボーっとしてたら、怠けものになって、ろくな大人になれないよ。」
「ボーっとする暇はあるのに、お手伝いしてくれる暇はないんだね・・・」
イライラがたまって、そんな心ない言葉を発してしまうこともあるかもしれません。
もしボーっとすることを親や先生などの周りの大人から咎められ傷つき、インナーチャイルドが形成されると、あなたはボーっとすることはいけないこととし、ボーっとすることに罪悪感を覚えるようになるでしょう。
スマホをいじることは、少なくとも何かをしているので、ボーっとすることよりは、罪悪感を感じにくいのかもしれません。
積極的にボーっとしよう!
余裕がない、いつも思考が堂々巡りで疲れる、感情が不安定、などと言う場合は、デフォルトモード・ネットワークがうまく機能していない可能性があります。
しかもデフォルトモード・ネットワークがうまく働かないことと、アルツハイマー病や精神疾患と関係しているという研究も進んでいます。
子育て中の人は、自分がボーっとできないことが、子どものボーっとする時間を咎めてしまう原因になる場合もあります。
そうやって、ボーっとすることに対するインナーチャイルドは親から子へ連鎖するのです。
ぜひ、積極的にボーっとする時間をとってみてください。
ボーっとすることに対してのインナーチャイルドがあると、ボーっとしたくてもついスマホに手が伸びてしまうなど、なかなかちゃんと(?笑)ボーっとすることは難しいと思われます。
もし、ボーっとすることで、違和感を出てきたり、ジッとしていられないようなムズムズした感じが出てくるようなら、その感覚をじっと感じるようにしてみるとよいでしょう。
ボーっとすることに対するインナーチャイルドに気づきやすくなるかもしれません。
まとめ
ボーっとする、一見無駄なように見える時間は、実は脳や心にとって大切な時間なのです。
特に、自然の中でボーっとする時間は効果的です。
ある大学のグループの研究では、脳の疲れを癒すには自然の中を散歩することが一番という結果が出たそうです
まずは一日、数分からでも、ボーっとする時間を過ごしてみませんか。
そんなちょっとしたことの積み重ねが、あなたの人生を豊かに楽しく変化させてくれるでしょう。
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