子どもが癇癪を起こして感情的になっている時、どうしていますか?
最初は冷静に穏やかに対応しようとするかもしれません。
でも何を言ってもやっても、おさまらないどころか、かえって手がつけられなくなる子どもを目の前にどんどんイライラしてくる。
もう我慢できない!
とばかりに、こっちも巻き込まれて感情的になってしまう。
すると、もうしっちゃかめっちゃか、泣いたり喚いたり怒鳴ったり、時にはものまで壊れたりして、阿鼻叫喚。
あー、どうしたらいい?
聖母マリアのように、優しく接することができない私がダメなのかしら?
そんな悩みを抱えるあなたへ、癇癪を起こす子どもに巻き込まれにくくなる方法を紹介したいと思います。
この記事の目次
癇癪持ちだった私
実は私、癇癪持ちの子どもでした。
なので、今、癇癪を起こす子どもに悩んでるお母さん方、お疲れ様です。
ほんと、大変ですよね。
しかし、まあ、子どもってなんで癇癪を起こすんでしょうか。
私自身の経験としては、幼少期の頃の癇癪はとにかく自分の思い通りにならないのが不満なんですよね。
欲しかったのに手に入らない。
やりたかったのにやれない。
やってほしいのにやってくれない。
眠い、疲れた、痒いなどの体の不快感も、なんでこんな不快な思いをさせられるんだとばかりに癇癪を起こすきっかけになっていました。
小学生以降になると、さすがに泣き叫んで転げ回るような体力勝負の癇癪はなくなりました。
その代わり、怒りのままに攻撃的な口調になってはプイっと膨れて黙り込んだりするような、ちょっとひねくれたやり方をするようになっていきました。
癇癪を起こす根っこは幼少期と同じですね。
とにかく自分の思い通りにならないのが嫌!
プラス、こんなに自分は傷ついているんだ。
こんなに傷ついて辛いのはあなた(主に母親)のせいだ、とアピールする気持ちも入ってきていました。
癇癪を起こす子の特徴
癇癪を起こす子どもの特徴をみていきましょう。
・コミュニケーション能力不足もしくは低い
小さい子どもほど、言葉のやりとりがまだうまくできないため、コミュニケーション能力が育ってません。
なので、泣いたり叫んだりすることは思いを伝える大事な手段です。
成長するにつれてコミュニケーション能力が育ってくれば、癇癪を起こさなくなる子どもも多いです。
・期待が大きい
癇癪を起こす子どもは、こうしたい、これがほしい、こういう状態になりたい、これはいやだ、などの自分が求める状態になることへの期待が大きいです。
言葉が出てきたり自分でできることが増えてくる1歳くらいの年齢から、癇癪を起こす子どもが増えるのもそのせいです。
周りの大人のようにできるはずだ!という期待が大きくなりがちだからです。
これも大きくなるにつれて、自分に何ができて、何ができないのかが捉えられるようになると癇癪は落ち着いてきます。
・心の傷(バーストラウマ・インナーチャイルド)が大きい
成長して、コミュニケーション能力が向上し、何ができて何ができないのか、などの自分の能力の範囲がある程度捉えられるような年齢になっても癇癪が続く場合、心の傷(バーストラウマ・インナーチャイルド)が大きい可能性があります。
バーストラウマ・インナーチャイルドとはこちら
心の傷が大きいと、空気を読まない大きな期待を抱きがちです。
『私がこんなに疲れて落ち込んでるんだから、美味しいお菓子くらい用意しておいてよ!』
みたいな感じです。
エスパーじゃなきゃ、読めないような要求をしてきたりします。
そして期待が裏切られると、心の傷が痛み、現状を受け入れられずに周りを攻撃します。
また、(こんなに自分は傷ついているんだ!)(傷ついたのはあなたのせいだ、責任取れ!)というようなアピールも大きくなります。
私は心の傷が大きい子どもだったので、高校生くらいまではよく母親に対して怒鳴り散らすなどの癇癪を起こしていたし、大学生になってもたまに起こしていたように記憶しています。
(ちなみに、大人になって癇癪を全く起こさなくなったかというとそうではなく、たまに会う母親や夫など、心許せる人に対して出ていました。)
癇癪を起こした子どもへの接し方
では癇癪を起こした子どもにどう接するのが正解なんでしょうか。
Webなどで検索してみると、以下のように書かれていることが多いようです。
・子どもの気持ちが落ち着くまで見守ってあげる
・子どもの気持ちを受け止めてあげる
・子どもの気持ちを代弁してあげる
さてでもね、言うのは簡単でも、実際やるとなると大変だと思います。
大変だからこそ、この記事を読んでくれてる方も、きっと多いですよね。
もちろん、落ち着いてうまく対処できる時もあるでしょう。
でも大概はこんな感じでしょうか。
子どもの気持ちが落ち着くまで、冷静に見守ろうとしたり、優しく声かけしたりする。
↓
それにも関わらず、子どもの癇癪がエスカレートしてきて手に負えなくなり、どんどんイライラしてくる。
↓
イライラが抑えきれなくなり、爆発。
すると子どもの感情も爆発し、二人してしっちゃかめっちゃか、わけがわからなくなる。
最後は二人とも疲れ果ててなあなあになるか、どちらか一方がその場を去って終わる。
毎日こんなことが続いたら、ほんと嫌になりますよね。
癇癪に巻き込まれるのはなぜ?
癇癪を起こした子どもに対し、冷静に見守って、子どもが落ち着いたら優しい言葉をかけて、「こんな時はこんどはこうしたらどうかなぁ」なんて諭してあげられる。
ってそんな理想通りにいくことは滅多にないと思います。
うわっ、癇癪起こしそう!ってなった時点で、(いつまで続くんだろうか)(めんどくさい)(あー、わがままでほんと嫌になる)(こんなのってうちの子だけ?)(私の育て方がいけないのかなぁ、ため息・・・)といろんな考えがぐるぐるして、心が揺れるのが普通かもしれません。
冷静に見守っているつもりでも、心はそうではない。
実は、子どもは癇癪を起こしながら、親の雰囲気を敏感にキャッチしています。
そして、癇癪を起こしている自分が心から親に受け入れられてないことを見抜き、癇癪をエスカレートさせます。
癇癪がエスカレートすると、親の心はもっと揺れます。
イライライラ・・・ソワソワソワ・・・モゾモゾモゾ・・・
すると、癇癪はさらにエスカレート!
親の心は大揺れに揺れ、そして、耐えきれなくなって、怒鳴り散らす。
「いい加減にしなさい!!!」
さて、この時に何が起きているんでしょう?
実は、感情のエネルギーレベルの絡み合いが起きてるんです。
感情のエネルギーは空間に漂ってしまっている
癇癪を起こした子どもに対し、イライラしても、それを抑えて表情はできるだけ穏やかに接しようとする。
でもね、実はイライラしてること、子どもは感覚的にわかってます。
なぜなら、抑えた感情はエネルギーとして空間に漏れ出るからです。
ほら、例えば職場なんかで、イライラした人が同じ部屋にいると、その場の空気感がピリピリしたりするじゃないですか。
そんな感じです。
小さい子どもほど、見えないものをキャッチする力が高いので、表面的に穏やかそうな親の口調や表情よりも、親の抑圧した感情のエネルギーの方をリアルにキャッチします。
そして、キャッチした感情のエネルギーから、親から受け入れられてないことを察知し、ますます感情的になって、癇癪を強めていくのです。
すると、親の方も、ますます穏やかではいられなくなり、感情は揺れに揺れ、また揺れた感情が空間にダダ漏れするわけですから、子どもの感情ももっと刺激され・・・
そりゃ、しっちゃかめっちゃかになりますわな。
子どもの癇癪に巻き込まれるプロセスはこんな感じです。
子どもの癇癪に巻き込まれないためにはどうしたらいいのか?
では子どもの癇癪に巻き込まれないためにはどうしたらいいのでしょうか。
理想の対処法通りに、心から冷静に穏やかに見守ってあげられて、子どももそれで静まるようなら、それを続けていればいいと思います。
でも、子どもが癇癪を起こすことに対し感情が揺れているのにそれを無視して、落ち着いて冷静に対処しようと思っても、火に油を注ぐようなことになっているなら・・・、別の対処法を試してみる機会かもしれません。
別の対処法とは、『自分の感情を無視しない』です。
『自分の感情を無視しない』と言われて、どんなことかイメージできますか?
「え?無視しないって、最初から感情任せに叱りつけるってこと?」と思われる方もいるかもしれませんが、そうではありません。
正確には、『自分の感情を無視しないで、自分の感情をしっかり感じてあげる』と表現できます。
以下に例を挙げて説明しましょう。
例えば、子どもが思い通りにならなかったことがきっかけで、泣きながら攻撃的になってきたとします。
(またかよ・・・、はぁ・・・)とちょっとイライラっときたけど、(いやいや、ちゃんといいお母さんになるんだ)と無意識に思ったか思わなかったで、「どうしたの?大丈夫?」などと優しく声かけする。
ってちょっと待ったー!
(またかよ・・・、はぁ・・・)とちょっとイライラっときたけど、(いやいや、ちゃんといいお母さんになるんだ)と無意識に思ったか思わなかったで、「どうしたの?大丈夫?」などと優しく声をかけてあげる。
↑ この太字下線の部分を無視せず、受け止めてあげます。
そして、イライラっときた、その感覚をちょっと集中して感じてあげます。
イライラっとくるって、あなたはどんな感覚を感じますか?
私は、頭に何かマグマのようなドロっとしたものが上ってくる感じがあり、胸がちょっと押されたような苦しくなるような感じがあります。
そして肩に力が入る感じがあります。
そんな感じをじっと感じ続けるのです。
うまくいけば、気持ちは本当に落ち着いていきます。
そして、無視されないで受け止められた自分の感情は、周りに広がることもなく、子どもへの刺激も避けられます。
すると、癇癪はエスカレートせずに、子どもが感情を出し切った時点でスッと収まるでしょう。
自分にフォーカスする時間をとってあげよう
ただ、まぁ、そうはうまくはいかないことも多いかもしれません。
なぜなら、子育ては自分の心の傷(バーストラウマ・インナーチャイルド)と向き合う作業でもあるからです。
自分が幼い頃、今の自分の子どもと同じように癇癪を起こしては親に嫌がられたり、怒鳴られたりしたとします。
すると、こんな自分はダメだ、というような心の傷をたくさんこさえてしますのです。
そして今、目の前の子どもが癇癪を起こしているのを見ると、自分の心の傷が刺激され、感情が揺れ出します。
(癇癪を起こすなんて、いけないことなのよ!)と瞬時にスイッチが入り、冷静ではいられなくなるのです。
癇癪がエスカレートしてくると、心の傷はどんどん刺激されるので、感情は大揺れに揺れ、思わぬ言動や行動につながってしまうわけです。
心の傷が刺激されて出てくる感情は、なかなかじっと感じ続けるのが難しい傾向にあります。
なぜなら、心の表面ではなく、心の底から湧き上がるように揺れ続けるからです。
なので、普段から、自分の気持ちや感情にフォーカスする時間をとってあげましょう。
感情を感じることに慣れておくのです。
毎日5分からでいいんですよ。
一人になれる静かな時間をとって、じっと自分の気持ちや感情に寄り添います。
それだけでも、少しずつ心の余裕が生まれてくるでしょう。
まとめ
癇癪を起こす子どもって、ほんと手に負えなくて嫌ですよね。
でも、手に負えないからこそ、親を大きく成長させてくれる存在でもあるんです。
そんな子どもたちは、神様からのギフトだなーと私は思ってます。
『子育てに追われる日々の中、ちゃんと自分の感情を無視せずに受け入れてあげよう!』
癇癪を起こす子どもは、魂レベルではあなたにそう伝えているのかもしれません。
親が自分の心を向き合えば、自然と子どもの心も落ち着いてくるものです。
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