母親への罪悪感はありませんか。
例えば、相変わらず愚痴を言ってくるとき。
(あー、もう、小さいころからずっと同じような愚痴、いい加減勘弁してほしい!)
と思いながらも、
(でも、お母さんも大変なんだから、愚痴くらい聞いてあげないと申し訳ない・・・)
などと、愚痴を聞くことを拒否することには抵抗がある。
仮に「もう愚痴は聞きたくない!」と思い切って本音を伝えたとしても、(あんなこと言うなんて、なんてダメな娘なんだろう)と落ち込んでしまう。
自分は自分らしくいたいのに、母親が求めるようないい娘になろうとしてしまう。
同時に、母親が求めるような自分になりきれない自分に罪悪感を感じる。
そういった母親に対する罪悪感は、あなたの人生を知らず知らずにうちにむしばんできます。
なるべく早く手放した方がいいでしょう。
今回は、母親への罪悪感が娘の人生に与える影響と、罪悪感の手放し方についてお伝えしたいと思います。
どうして母親に対し罪悪感を抱くようになるのか
そもそも、どうして母親に対し罪悪感を抱くようになるのでしょうか。
幸せな人生を送っていない母親は、同性である娘に対し、自分の心の穴を埋めるような役割を求めることがよくあります。
母親は自分の心の穴を埋めるために、娘に愚痴を言ったり、同情を求めたり、自分の期待に応えるように娘をコントロールしようとしたりします。
また、「あなたのせいよ!」「これだけしてあげてるのに!」と自分のイライラをぶつけるはけ口にすることもあります。
そうやって育てられた娘は、不幸せそうな母親を見て、(自分がお母さんを幸せにできないから、お母さんは不幸でかわいそうなんだ)と罪悪感を抱くようになります。
でも、結局は自分の心の穴は自分で埋めるしかありません。
人によって心の穴が埋められたと思っても一時的なもので、まだすぐ穴は戻ってしまいます。
娘は母親の心の穴を埋めようといくら頑張っても埋められないのです。
すると母親はいつまでたっても不幸せでかわいそうで、そして娘はそれを自分のせいと無意識に思い込むようになります。
母親に対する罪悪感が人生に与える影響
母親への罪悪感がある娘は、母親と一緒にいるとモヤモヤします。
本当は自分は自分らしくいたい。
本音を話したい。
でも母親と一緒だと、母親が満足するような偽りの自分でいなければならない感じがして、そのギャップでモヤモヤするのです。
あまりに偽りの自分でいようとする時間が長いと、自分らしさや自分の本音がわからなくなってきます。
自分という存在がわからなくなると、モヤモヤは増していきます。
また母親への罪悪感は、自分が幸せになることを禁じます。
無意識に母親より幸せになってはいけない、と思い込んでいるからです。
すると、人生の端々において、自分を不幸せにするような選択をしてしまいがちです。
結婚相手や職業を選ぶときなど、人生の大きな選択のときに見誤ってしまうことも多いです。
自分を幸せにする選択を無意識に避けてしまうので、いつもどこか満たされません。
満たされないと、不満が溜まっていきます。
不満に思うような出来事も起きやすくなります。
もし娘がいるなら、自分の母親と同じように、自分の子どもに自分の心の穴を埋めるような役割を求めてしまうかもしれません。
そうやって罪悪感が世代間で連鎖していく可能性も高いのです。
母親に対する罪悪感を手放すには
母親に対する罪悪感が、母親と関係するときだけでなく、人生全般に影響を与えうることを見てきました。
さて、では母親に対する罪悪感を手放すには、どうしていったらいいのでしょうか。
まず、いくら自分が自分を犠牲にしてかわいそうな母親に何かをしてあげても、母親は(一時的には満足しても)心から満足することはない、ということを知りましょう。
なぜなら、前述したように、自分の心の穴は自分で埋めることしかできないからです。
次に母親に対して本当は自分はどうしたいのか、本音に気づいていきましょう。
「本当は愚痴を聞きたくない」
「母親の頼まれごとを断りたい」
「母親の顔色をうかがいたくない」
などなど、書き出してみるのもいいでしょう。
そして、母親は自分が何をしても満足することはないとしたら、自分は母親に対してどうふるまうのか、考えてみましょう。
例えば、もう金輪際愚痴を聞かない、とか、母親から着信があっても折り返さない、とか出てくるかもしれません。
そして、それが実行できそうなら、実行してみましょう。
考えているうちに、(でも、母親も年なんだし)とか、(母親も苦労してきたんだし)などと、母親を擁護する声が自分の中から聞こえてくるかもしれません。
そのときは、自分の人生を大事にしたいのか、母親の人生を大事にしたいのか、一体どちらなのかに意識を向けてみましょう。
確かに母親は老いてきているのかもしれません。
でも自分だって、いつ死ぬかわかりません。
そう、母親より先に死ぬ可能性だって充分あるわけです。
母親に対する罪悪感は根深いので、心の中で、手放す!と決めても、罪悪感はなかなか自分の中から去っていってくれないかもしれません。
なので、自分の本音に気づいて実行する、を繰り返すことで、自分自身を大切にしながら、罪悪感が入り込む隙間を埋めていきましょう。
まさに、自分の心の穴は自分で埋める、ということをしていくのです。
罪悪感から生じる感情に巻き込まれたら・・・
母親より自分自身を大切にする行動をとろうとするときに、罪悪感から生じる感情に巻き込まれることがあります。
そして(こんなに辛い想いが出てくるなら、母親の望むようにした方がいい)と元に戻ってしまう可能性もあります。
例えば、母親の愚痴を聞きたくないので、もう母親からの電話に出るのを止めよう、と決めて行動したとします。
でも、時折かかってくる母親からの着信を見るたびに、かわいそうな母親を裏切っているような気分になり、ソワソワして、なんて自分はダメな子なんだとネガティブな感情が湧き続けてしまうということは起こりがちです。
そういう時は、自分の感情をありのまま感じるということをしてみましょう。
実はそういう時こそ、長年抑え続けてきたために滞ってしまった母親に対する感情をキレイにするチャンスなのです。
感情の感じ方はこちらを参考にしてください。
感情は適切に感じれば感じるほど、きれいに流れていってくれますよ。
まとめ
たかが罪悪感、されど罪悪感。
母親に対する罪悪感は、知らず知らずのうちに娘の人生を蝕みます。
私もその一人でした。
かわいそうな母親を助けてあげられないなんて、なんてダメな娘なんだ、と思い続けてきました。
しかし、自分の本音に気づいて、「もうあなたの愚痴は聞きたくない」と母親に本音を伝えるなどの行動をとるようになると、どんどん【私はこれでいいんだ】とスッキリと思えるようになってきました。
すると、いつの間にか、母親も自分自身のことを(自分の人生はこれでいいのだろうか)などと見つめるようになっていったように思います。
母親に変わって欲しいと願っていたときは決して変わらなかった母親が、私自身が変わることにより、変化の兆しが見えてきたのです。
愚痴以外のことを話すことがないくらいの母親でしたが、今ではほとんど、私に愚痴を言うことはなくなりました。
代わりに、「こんな面白いことがあった」「今はこれに興味があるの」などという前向きな話題が会話の中に少しずつ増えてきました。
自分が変われば人が変わる、とよく耳にしますが、ほんとだったんだなと実感しています。
本音で生きることの清々しさを覚えたら、もう元には戻れません。
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