子どもへのお小遣い、どうされてますか?
子どもの成長に従って、家族内で新たなルールを決めることが必要になってくると思いますが、お小遣いに関するルールもその一つでしょう。
・いつからあげたらいいのか
・いくらが妥当なのか
・子どものお小遣いの使い方はどの程度親が管理したらいいのか
などなど、悩まれる方も多いかもしれません。
悩む理由としては「どのようにしたら、子どもが幸せに生きるためのお金との付き合い方を学ぶことができるのだろうか」という理由が大きいのではないでしょうか。
そこで、私が4年間実践してきて、今のところ私たち家族がお小遣いに関していい関係性を築けている、親も子どもも幸せになるためのお小遣いのあげ方、について提案したいと思います。
この記事の目次
わが家のお小遣いについての基本方針
夫と子どもへのお小遣いのことを考え始めたときに、「幸せに生きるためのお金との付き合い方」を私たち親自身がしているのだろうか、ということを話し合いました。
大昔は物々交換しかなかったことを考えると、お金は価値を交換するのにとても便利な道具です。
そして人は価値を交換をして、価値を受け取り自分を満たし、幸福度をあげていきます。
でも現代はお金にはそれ以上の意味がくっついているのではないでしょうか。
「お金はすぐなくなる」「お金は人を狂わせる」「お金の話は人前でしてはいけない」「お金は苦労して稼ぐもの」「お金を好きなのは卑しい人」「お金はトラブルの元」・・・
夫も私も例外ではなく、お金という存在に振り回されることも多く、幸せに生きるためにお金といいお付き合いができているとは断言できませんでした。
私も夫も、育った家庭ではお金の話はタブーとされていたり、欲しいものを買おうとしても「無駄遣い」と止められたり嫌な顔をされたり、親がお金で苦労しているのを見て「お金は人を苦しませる」などと思い込んだり、たくさんお金に対して傷ついた想いや満たされなかった想いがあります。
それを「お金のトラウマ」と呼びます。
お金のトラウマが多ければ多いほど、幸せに生きるためにお金とどう付き合っていいか、わからなくなります。
反対に、息子はお金との付き合いが浅いので、私たちほどお金のトラウマを持っていません。
なので、息子のお小遣いを通して、自分たちのお金のトラウマに気づき手放し、自分らしく幸せに生きるためのお金との関係性を息子が学んでいくようにサポートする、というのが我が家のお小遣いについての基本方針になりました。
その基本方針に則って、お小遣いのルールを決めていきました。
お小遣いはいつから?
わが家では、お金を使ってものが買えることを理解し、お金について興味を持ちだした息子が5歳のときからお小遣い制の導入を考え始めました。
就学前ということで、引き算足し算など算数を感覚的に知るいいきっかけになるとも思ったからです。
お小遣いはいくら?
ネットで子どものお小遣いに関して検索し、何歳にはいくらが一般的、というような記事も沢山読みました。
しかし、年相応の額というのも人それぞれの感覚で、あってないようなものだと感じました。
わが家では、お小遣いを通して自分たち親自身のお金のトラウマを手放す目的もあったので、ゆとりのあるお小遣いを渡したいと考えました。
そこで自分たちの経済にもそれほど負担と感じない程度の額ということで、月1000円でスタートし、息子と話し合いをしながらその時その時で臨機応変に対応していこうとなりました。
子どものお小遣いの使い方はどの程度親が管理するか?
基本、息子に渡したお金は息子が自由にし、その使い方には一切口を出さないと決めました。
またお年玉などの臨時収入も高額だからと親が管理せず、使い道は息子にすべて任せることにしました。
また、日々のおやつ、日常生活や学校生活に必要なものなどはこちらが出すという線引きもしました。
息子のお小遣いの使い方とあぶりだされた私のトラウマ
そんなふうにして始まった息子と我々のお小遣い生活、その変化をお伝えしたいと思います。
① すぐ使い切る時期
お小遣い制が始まった時期は、お金を使うこと自体が楽しかったのか、もらってすぐ近所のコンビニでお金を使い切ってました。
買うものもそのとき目に付いたものを買う、というような感じで、お菓子やおもちゃ付きお菓子がほとんどでした。
ーあぶりだされた私のトラウマー
コンビニの袋を抱えて満足そうな息子を見て、「お金はちゃんと考えて使うもの」「無駄遣いはダメだ」「そのときの欲望でお金をつかったら後で後悔する」などの想いやイライラが出てきました。
② 友だちに大判振る舞いの時期
すぐ使い切る時期を過ぎ、あまりお金を使うこと自体に興味がなくなったのか、お金を持っていることを忘れることも多くなりました。
そして、近所の友だちと遊ぶようになってから、やってきたのが大盤振る舞いの時期。
友だちと近所のコンビニに出かけ、おやつやジュースなど友だちの欲しいものを買ってあげていました。
ーあぶりだされた私のトラウマー
「お金を持ってるといいように利用される」「人はお金を目当てによってくる」「人に施すとバカを見る」「人に施すと人は調子にのる」などの想いが湧いてきました。
私自身、人にプレゼントするのが苦手なタイプで、この時期は色々考えさせられました。
③ 子どもの大人買いの時期
友だちに大判振る舞いの時期は案外早く過ぎ去りました。
次に来たのが結構長く続いた、子どもの大人買いの時期。
そのころ息子がはまっていたのが、バディファイトというカードゲーム。
お小遣いをもらうと真っ先にバディファイトのカードを買う。
お年玉など大きな額のお金をもらうと、5000円くらいのバディファイトのカードセットをいくつも買う。
こちらから見ていると、超レアなカードを持っていると友だちに自慢することが多かったので、友だちから注目される、とか、友だちにカードゲームで勝つなど、友だちより優位に立つ、ということがお金の使い方の主な目的だったように感じました。
ーあぶりだされた私のトラウマー
「もっと価値のあるものにお金を使え」「お金は計画的に使わねばならない」「好きなものばかり買っていたら破産する」「自慢するためにお金を使うな」などの想いが出てきました。
④ お金をためて欲しいものを買おうとする時期
大人買いをしても、数か月後には新しいカードが売り出され、買ったカードの価値(自慢できる・ゲームで勝つ)が減少しまうことに気づいたからか、大人買いの時期は終わりました。
次にやってきたのが、ニンテンドースイッチを買うためにお金を貯める時期。
よく遊ぶ友だちはニンテンドーDSというゲーム機を持っていてスイッチを持っている子はほとんどいなかったので、みんなが持ってるから買う、というのではなく、コロコロコミックやスマホの動画を通してスイッチの面白さを感じて買いたい、と思ったようです。
お年玉などである程度の金額は貯まっていたのだけれど、目先の欲しいものにちょこちょこ使ってしまい、なかなか目標額が貯まらないというジレンマも経験したようです。
そこで一念発起し、「買う!」と決めて、お小遣いの前借を夫と交渉し、祖母祖父にサポートを依頼。
とうとう目標額が貯まり、いざ買いに行ったもののレジで数千円お金が足りないことがわかり、私にヘルプを求め、結局足りない分は補てんしました。
ーあぶりだされた私のトラウマー
トラウマというのではないのですが、●●を手に入れて楽しむ自分、を強くイメージし全力でそこに向かっていると、自然と周りがサポートしてあげたくなるように思いました。
これこそ願望実現力かもしれません。
スイッチを手に入れた息子は心から嬉しそうで(レジのお姉さんたちも「よかったね!」と満面の笑みでした)、毎日遊ぶ姿も楽しそうで、本当によかったなと思います。
心から満たされた人の姿を見ると、周りの人も幸せな気分になるのかもしれません。
あぶりだされたお金のトラウマとどう向き合ってきたのか
息子のお小遣いの使い方によって出てきた想いや感情を、お金の使い方にいいも悪いもない、という立ち位置で扱ってきました。
詳細な扱い方はまた記事にするとして、ざっくりと説明すると、出てきた感情は感じて手放す、ということをし、出てきた想いは「本当にそうなのか?」と自問自答し、そうじゃない理由をいくつか挙げて、時には自分の幼少期を思い出して、想いをフラットにしていきました。
例えば、「無駄遣いはダメだ」に関しては
自問自答 → 本当にダメなのか?どうしてダメなのか?何が無駄使いで何が無駄遣いじゃないのか?
幼少期の記憶 → そう言えば、私も親に無駄遣いするなと言われたけど、親は何が無駄遣いなのか言ってくれなかったし、親自身も無駄遣いと思えるようなことをしていたなぁ。
想いをフラットに → 何が無駄か無駄じゃないか、失敗を繰り返して学んでいくしかないのでは? また他の人にとっては無駄に思えるようなことでも、本人にとっては心から満たされることもある。
向き合い続けてきた結果、今は息子のお金の使い方に関して、以前よりもずっとフラットでいられるようになりました。
しかし、自分のお金との付き合い方に関して、まだ色々くっついるものも多いので、本当に幸せになるためのお金との付き合いをもっと深めていきたいと思います。
引き続き、息子や自分自身のお金との付き合い方と向き合っていこうと思います。
まとめ
息子のお小遣いの使い方の変化を見てきて、「今こういう使い方だから、将来もそのままだ」というわけではない、と感じます。
子どもの心は柔らかく、失敗からも学んで次に活かしていける。
そしてどんどん変化していける。
それを親が「こんな使い方じゃダメだ」「これが正しいお金の使い方だ」などと枠にはめてしまうと、子どもが自分らしい幸せに向かって、自分らしくお金と付き合う方法を学ぶ機会を失うこともあります。
親と子どもは、同じではありません。
何を幸せと感じるのか、何によって満たされるのか、親子でも違ってきます。
親にとっての正しいやり方が、必ずしも子どもにとっても正しいとは限らない。
子どものお小遣いについて親が学ぶという立ち位置から考えると、何が正しいか間違ってるかという教科書的な枠組みから外れて、親も子どもも自由になれるのではないでしょうか。
また親自身も、何が自分の幸せなのかを見つめ直し、自分のお金との付き合い方を振り返るよい機会になるのではないでしょうか。
それは親のお金のトラウマを子どもの連鎖させない立ち位置につながるかもしれません。
これからも息子から学ぶという立ち位置で、子育てを続けていきたいと思います。
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