子どもがマイペースすぎる!
さっさとやることやればいいのに、のーんびりきままな感じで見ていてイライラする。
どうして私から、こんな子が生まれたんだろう?
マイペースでのんびりな子どもに対し、そう感じてしまうことはありませんか。
子どもに合わせて見守ってあげられる時もある。
でも、余裕がない時はダメ。
「なんでさっさとやらないの?!」とつい声を荒げてしまう。
子どもの悲しそうな顔に、(ああ、またカッとなってしまった・・・)と後悔する。
ずっとこんなことが続くかと思うと嫌になる!
そんなあなたへ、マイペースな子どもとどうして合わないのかを探りながら、マイペースな子どもと一緒に親として大きく成長する方法をお伝えしたいと思います。
この記事の目次
みんな最初はマイペース
人は誰だって、生まれた時はマイペースです。
マイペースじゃない赤ちゃんがいたら、ちょっと心配です。
(お母さん忙しそうだから、おっぱい飲みたいけど今は泣くのはやめておこう)なんて考える赤ちゃん、いませんよね(笑)
歩き始めるのだってマイペース。
「うちの子はちょっと成長が遅いのかしら?」と親が心配していても、自分のペースを守ります。
そりゃそうです、歩くのに必要な筋肉やバランス感覚を養う時間は、子どもそれぞれに違います。
(親が心配するから、成長曲線に合わせて、いついつまでに歩き始めなきゃ!)なんて考えて動きません。
でもそのくらいの年齢のマイペースさは、多少はイライラしても、(まだ小さいのだから仕方ない)と思えるのかもしれません。
マイペースな子どもとは
マイペースをWikipediaで調べると、以下のように出てきました。
マイペース (my pace) は、自分に合った方法・進度を指す和製英語。
そこから派生して、他人に左右されず、自らの方法や進度を崩さない性格の人間を指すときにも使用される。
マイペースな子どもとは以下の3つの要素を持つように思います。
・自分のやりたいことをやり、やりたくないことはやらない
・自分が好む、ものごとを行う速度や方法を優先し、人に合わせない
・自分の世界観を大切にしている
もちろん、赤ちゃんや幼児はマイペースで生きています。
でも子どもがある程度、親の言うことを理解できるようになるにつれ、(こちらの言う通りに動いて欲しい!)など、言うことをきいてもらいたい気持ちが大きくなってくると、「うちの子はマイペースすぎて合わない」という思いが強くなるのではないでしょうか。
なぜマイペースな子どもと合わないと感じるのか
なぜマイペースな子どもと合わないと感じるのでしょうか。
たいていは親の言うことを気にせずのんびり自分の好きなことを好きなようにやる子どもに対して、スピーディに効率よくこなしたい親が「この子とは合わない!」となるパターンのように思います。
ここで気をつけたいのが、マイペースな子どもに対し、スピーディな親の組み合わせが必ずしも「合わない」となるわけではない点です。
(この子はいつもマイペースでのんびりしてて、癒されるなぁ)、なんて感じる人もいるはずです。
子どもと合わない、という発想が出てくる時、そこには子どもに対する怒りや失望などのネガティブな思いがあるのではないでしょうか。
ではなぜネガティブな思いが生まれるのでしょうか。
それは、「こういう子どもであって欲しい」と抱いた期待が、子どもに裏切られるからだと思います。
「さっさと自分で動いて決められたスケジュールをこなして、何も言わせないでほしい」という期待を子どもに抱いていると、やることを終わらせずに、のんびりだらだら、タブレットや漫画などをみながら寝転がっている子どもを見るとイライラしますよね。
子どもは自由な存在と思っていて、こうして欲しい!などの期待がない場合、心は揺れることはありません。
また期待を抱いていなければ、単に自分とは違う行動パターンの人間に対し、どううまく付き合っていくか、前向きにトライ&エラーを繰り返しながら、一緒に楽しく暮らす方法を見出すことができます。
なぜ期待を抱いてしまうのか、それは○○ペースで生きてきたから
ではどうして期待を抱いてしまうのでしょうか。
以下のような期待は、マイペースな子どもの子育ての中でよく抱きがちな期待でしょう。
・私の言うことをすぐ聞いて、さっさと行動してくれたらいいのに・・・
・ちゃんとやるべきことをやって、ちゃんと時間を守ってくれたらいいのに・・・
・自分の好きなことだけでなく、もっといろんなことに興味を持ってくれたらいいのに・・・
実は、マイペースな子どもと合わない、と感じる親のセリフには、「・・・」の後に入る言葉があります。
それは、「私はそうやって頑張ってやってきた」です。
マイペースな子どもと合わないと感じる親は、本当は自分も子どもの頃マイペースでいたかったのです。
でも、マイペースではいられない家庭の事情があった。
・マイペースでいると親に怒られたり、心配されたりした
・親は弟や妹の世話をやいていて、上の子どもである自分はマイペースでいさせてもらえなかった
・親にとっての「いい子」でいるように期待されてるように感じて、親の顔色を伺いがちになった
上記のような家庭の事情があった場合、マイペースでいたいのに、頑張って親の期待するペースに合わせようとします。
つまり、【他人ペース】で生きることにシフトしていくのです。
すると、子どもが生まれると、子どもにも同じように、自分が期待した通りに動く他人ペースで生きることを無意識に押し付けてしまうのです。
マイペースな子どもはインナーチャイルドを刺激する
またマイペースな子どもに振り回されていると、自分ではコントロールできないような怒りが出てくる、という場合もあります。
それは、マイペースな子どもに、今までの自分の努力を暗に否定されてきたように感じてしまうからです。
マイペースは自分らしさでもあります。
自分らしさを捨てて、他人に合わせることは自分が思っているより辛いこと。
そして、その辛さは『インナーチャイルド』となって、心の奥底に残ります。
自分は辛いけど頑張って他人ペースで生きてきた。
だけど目の前にマイペースで生きる子どもがいる。
その事実は自分の『インナーチャイルド』を刺激して、わけのわからない辛さが溢れてきます。
そういう辛さを感じさせる子どもに対し、うねりのような怒りが湧いてきます。
そしてコントロールがきかなくなり、つい怒鳴ってしまったりするのです。
インナーチャイルドが刺激されて出てくる感情は、勢いがあって持続するのが特徴です。
子どもは自分の子ども時代と無意識につながりやすいので、子育て中は『インナーチャイルド』が頻繁に刺激され、感情的になりやすい人は多いかもしれません。
マイペースで生きることに対する不安
マイペースな子どもに対し、(この子はこのまま大きくなって、ちゃんとやっていけるんだろうか)という不安が出てくることもあるでしょう。
例えば、(こんなにマイペースだと、周りの人に嫌われて、独りぼっちで生きるしかなくなるのではないか・・・)
実はそれはそのまま、自分に対する不安でもあります。
自分が自分らしく自分のペースで生きてしまったら、(周りの人に嫌われて、独りぼっちになってしまう)と思い込んでいるのです。
自分に対する無意識下の不安が、子どもに対する不安として炙り出されてきているのです。
それも、成長過程でついた、『インナーチャイルド』の影響で歪んでしまった見方からくる不安です。
マイペースで生きていいこともたくさんあります。
・たんたんとやりたいことをやっていける
・人の顔色を伺って疲れなくていい
・他人に影響されない自分の世界観の中で、独創的な発想を生み出していける
特に2020年になってからこの先、突然何が起こるかわからない世界になってきました。
マイペースで生きることはこれからの時代を生きるのに、必要な要素かもしれません。
マイペースな子どもと合わないと感じている方は、マイペースであることに対してデメリットを多く見出しているので、デメリットと同じ数だけメリットも挙げてみましょう。
そしてマイペースもいいな、と思えてきたら、マイペースに生きることを取り入れてみてください。
親もマイペースに生きていこう
実はマイペースに生きることは、幸せに生きるための必須な要素です。
なぜなら、他人のペースで生きることは、他人次第で自分のペースが変化するということです。
休みたい、と心と体が感じていても、休むことはできないかもしれません。
それは自分が本当に求めることを求めるときに満たしてあげられないということです。
もちろん、外で働いていたり家のことをやっていたら、多少無理しないといけない時もあるかもしれません。
でも他人ペースの人は、ゆっくりできる日でもなぜかゆっくり休むことに罪悪感を感じて、心からリラックスできずにいたりするのです。
他人ペースが染み付いてしまっていて、一人でいても他人から何か求められ叱責されているように感じるからです。
そして、あなたがマイペースな子どもに対し親のペースで動くことを期待し続けることによって、子どももあなたと同じように、他人ペースで生きる元となる『インナーチャイルド』を身につけてしまう可能性が高いことも知っておくとよいでしょう。
マイペースに生きることもいいのかもって思えたら、まず毎日30分でもいいので、マイペースに過ごす時間をとってみましょう。
可能なら、子どもとともに、子どものようにマイペースに過ごす1日を用意するのもいいかもしれません。
子どもの頃に、誰の拘束も受けずに思い切り自由になれる時間があったら何をしたかったでしょうか?
そんなことを感じながら、あの頃やりたくてもできなかったことをやるのもいいかもしれません。
あなたの『インナーチャイルド』が癒されるかもしれません。
マイペースに生きて大丈夫?
でも、みんなマイペースに生きてしまったら、誰がご飯を作るの?誰が家事をするの?仕事をするの?みんな好きに生きてたら生活できなくなっちゃう、なんて疑問も湧いてくるかもしれません。
ではカラクリを教えましょう。
本当にマイペースに生きることが身についてくると、全てが「やりたいからやる」に変わっていくのです。
そう考えると、たくさんのことが、やらなきゃならないからやる、になってませんか?
それも他人ペースで生きる弊害です。
ストレスフルですよね。
全てがやりたいからやる、に変わっていくと、ノーストレスです。
ノーストレスなので、イライラすることもなく、ゆったり穏やかに過ごせます。
ちなみに私はマイペースを極めていく過程で、やらなきゃならないからやっていた料理を夫がやってくれるようになりました。
そうやって自然と、やりたくないことはやらないですむようになり、やりたいことだけやれるようになっていくのです。
『インナーチャイルド』を癒すのも、マイペースを取り戻す有効な手段です。
マイペースな子どもと一緒に、マイペース、つまり自分らしく生きる方向へシフトしていきたい人は『インナーチャイルド』を癒すことを同時にしていくとスピーディでスムーズだと思います。
子ども時代、マイペースでいたかったのに、マイペースでいられなかった経験はあるでしょうか。
親や先生の顔色をうかがい、期待を裏切らないように生きてきたことはなかったでしょうか。
もしそういう過去を思い出したのなら、その当時の自分の気持ちに寄り添い、(辛かったね)(大変だったね)と声をかけてあげましょう。
それを繰り返すことで、徐々にインナーチャイルドが癒されてきますよ。
まとめ
マイペースな子どもとは合わない!、とネガティブに感じていたのは、子どもの頃マイペースに生きれなかった自分がためてきた怒りや悲しみが投影されていた可能性が高いです。
そんなマイペースな子どもがあなたのところにやってきたのも、何か大切なことを教えようとしてくれているからかもしれません。
子どもは親を変える、すごい力を持っている!
子どもと一緒に、あなたらしいマイペースさで、幸せな親子関係を築いていきましょう。
また『インナーチャイルド』を取り扱い、マイペースでいられなかった時代の心の傷を癒すのは、本来の自分らしいマイペースさを取り戻すために大切なことです。
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