いちいち子どものことが気になってしまう、なんてことはありませんか。
あー、またダラダラしてる。
ipad見てばかり。
さっさとやることやってしまえばいいのに・・・。
でも、いちいち口を出したくない。
だって口を出すと子どもが反応的になって、ムッとされたり、うるさそうな顔をされり、言い返されたり、無視されたりする。
かちんっときて、さらに色々言ってしまい、子どもと喧嘩になる。
「ほんとにどうしようもない子なんだから!」
あー、結局そんなことを言ってしまってる自分の方がどうしようもないのかもしれない。
こうやっていちいち口を出すのって、もしかして過干渉って言うの?
そう、子どもは信頼した方がいいってよく聞く。
黙って見守って、失敗するならそれも見守って・・・
って思うけど、それが理想だけど全然できない!!!
どうして?!
そんなふうに感じてるあなたへ、過干渉の母親に育てられ、自分自身も過干渉の母親になりかけた私が、子どもに対して過干渉傾向になってしまう理由と過干渉をやめる方法についてお伝えしたいと思います。
この記事の目次
過干渉とは
「過干渉」という言葉はそもそもどのような意味なのでしょうか。
過干渉とは
必要以上に関与すること。一般的な限度を超えて関わること。過剰に干渉すること。主に親の子に対する干渉を指す語として用いられる。
40代の私が育った時代は過干渉と同じようなことを過保護と表現していたように思います。
しかし過保護というのは子どもの言いなりになる親という意味合いが強いようです。
過干渉は子どもの意思を無視して親の価値観や考えを押し付けて、子どもをコントロールしようとする、という意味で使われるので、過保護とは真逆と考えられるそうです。
どこからが過干渉?
「子どもの意思を無視して親の価値観や考えを押し付け、子どもをコントロールしようとする」
そこまではしてないでしょ、と思う方も、過干渉は「必要以上に関与すること。」という実用日本語表現辞典の最初の文章にはドキッとする、という方もいるかもしれません。
過干渉になるかどうかは、必要以上の「必要」の部分をどこの観点から見るかによるでしょう。
これを読んでいる方は、自分が必要以上に干渉しているせいで、子どもに悪影響が出ていないかどうか、気にされている方がほとんどだと思います。
では子どもへの悪影響って何?
ざっくり言えば子どもが幸せに生きることを妨げてしまう影響でしょう。
子どもの幸せな人生のベースになるのが自己肯定感。
自分が干渉することで、子どもの自己肯定感を下げてしまうようなら、それは必要以上に関与すること、つまり過干渉と言えるのかもしれません。
私の経験
さて、では過干渉に関する私の経験を二つに分けてお話ししましょう。
① 過干渉の母親のもとで育った私
私の母はとにかく不安症で、特に私の体のことについていつも心配ばかりしていました。
また勉強のことをいつも口うるさく言われていました。
絵を描く・漫画を読むなどの好きなことをしていると「勉強しなさい!」と何度も繰り返し言われる。
こちらはやろうと思ってタイミングを見計らってるのに、もちろんそれは単なる言い訳としかみなしてもらえない。
またちゃんと勉強をしているかどうか足音をたてずに部屋をのぞかれチェックされたり、私がいないときに勝手に引き出しの中をあさられたりするのが、本当に嫌でした。
志望校を決めるときも、自分のやりたい部活がある学校は否定されて、母の納得いくような偏差値の高い学校に入るよう誘導されました。
母の私に対する干渉は私をイライラさせました。
私自身を見てもらっていない感じがしたからです。
例えば、いくら風邪を引きやすいといっても、元気いっぱいの時も多いわけです。
それなのに、ほぼ毎日母は「風邪を引くから今日は遊びに行くのはよしなさい」と言う。
ちゃんと私を見てもらえてるなら、今日は元気そうだからいいよ、とか、今日は調子が悪そうだからやめておきなさい、とかなるわけです。
しかし、母は母の中の「風邪を引きやすい体の弱い娘」のイメージを通して私を見るので、いつでも風邪を引きそうに見えたのだと思います。
そして風邪を引くと、「ママの言うことをきかないから風邪を引いたのよ。これからは言うことをきくのよ。」と勝ち誇ったように言われていました。
母との関係性の中で私は私自身に対する信頼を失っていきました。
自分がやることなすこと、なんだか悪いことのような気がして、自分に対して自信がない。
常に人の顔色をうかがい、自分のやっていることが正しいことなのかどうかを気にするようになっていきました。
要するに、自分で自分を肯定する感覚である自己肯定感がかなり低くなってしまったのです。
そしてどんどん生きづらさを感じるようになっていきました
② 過干渉の母親になりかけた私の経験
そんな私が子どもを出産しました。
生まれてきた子どもは、頭の形のバランスが悪く見えました。
「ああ、頭の形のバランスが悪いと体全体のバランスが歪んで、病気がちな運動神経が悪い子になってしまうに違いない!」と思い込み、ネットで頭の形を治す手段を毎日探してはあちこちの治療院に連れて行きました。
頭を固定して寝るといい、と何かで読んだので、仰向けに寝かせた子どもの頭の両脇にタオルをつめ、動かないようにしました。
しかしもちろん、赤ん坊なのでしょっちゅう頭を動かしますし、タオルはすぐ外れてしまうわけです。
「なんで頭を動かすの???」「なんでまっすぐ寝ないの???」とイライライラ。
「あなたのためを思ってやってるのに!!!」
↑ え? 私、自分の母親と同じようなことやってない?
勝手に「このままじゃこの子は大変なことになる!」と思い込んで、子どもの行動を思い通りにしようとする。
そして子どもと一緒にいる私はいちいち子どもの頭の形のことが気になって心配したりイライラして、全然楽しそうじゃない。
子どもの幸せを願ってるはずなのに、これはちょっとおかしい・・・。
このままの私でいたら、例え頭の形がよくなったとしても、また違った心配になる何かを見つけ出して、同じようなことをし続けるに違いない。
目の前の子どもを見る限り、活発で全然元気、全く問題ない。
私は私のイメージの中の「このままだと大変なことになりそうな子ども」を手放して、目の前の子どもをちゃんと見て、そして一緒に楽しく生きようと決意したのです。
妊娠中に『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを受けていたおかげか、当時から私は自分の中の違和感に気づきやすく、気づいたら自分で自分を変えることができました。
今は子どもに対し必要以上に干渉することはありません。
過干渉の母親になってしまう、たった一つの理由
さて、では私の経験と、10年以上ヒーラーとしてたくさんの人の『インナーチャイルド』を扱ってきた経験に基づき、過干渉の母親になってしまうたった一つの理由をお伝えしたいと思います。
それは「感情を感じたくないから」です。
余談ですがこの理由は子どもに対する過剰な放任つまりネグレクトの理由にもなりえます。
過干渉の場合は、感情を感じたくないので、子どもを自分の思い通りにしようすることで感情を感じないようにします。
ネグレクトの場合、感情を感じたくないので、子どもの存在そのものを無視するようになるのです。
なんと、根っこは一緒なのです。
では、過干渉になる理由である「感情を感じたくない。だから子どもを自分の思い通りにしようとすることで感情を感じないようにする。」について具体的に話したいと思います。
例えば、勉強しないでダラダラしているように見える子どもが気になって仕方がない。
でも子どもの自主性が大事とも思っている。
でもやっぱり気になる方が大きくて、ことあるごとに「勉強しろ」と言ってしまう。
というケースがあったとします。
この場合、勉強していない子どもを見ることで(勉強しないと大変なことになる)(勉強しないと希望の学校に入れなくて一生嫌な思いをする)(勉強しないとろくな職につけないでニートになる)などのネガティブなイメージが自分の中に出てきます。
そしてそのネガティブなイメージに刺激されてとめどなくネガティブな感情が湧き出てくるのです。
怖れ、不安、悲しみ、怒り、寂しさ など。
居心地が悪いので、そんなネガティブな感情をそのまま感じていたくありません。
感じたくない感情がいちいち揺れるので、子どものことを気にしたくなくても気になってしまいます。
子どもが勉強することでネガティブな感情がその時は湧き出なくなるので、なんとか子どもを勉強させて、揺れる感情をおさめたい。
でも子どもがなかなか勉強しないと、(なんでこんなネガティブな感情を感じさせ続けるんだ)とばかりに怒りが大きくなります。
そして感情的に「なんで言うこと聞かないの?!勉強しなさい!将来大変なことになるわよ!」と叫んでしまったりします。
子どもに対してどうしてネガティブなイメージが出てくるのか
ではなぜ子どもに対してネガティブなイメージが出てくるのでしょうか。
上の段落では勉強しない子どもに対して(勉強しないと大変なことになる)(勉強しないと希望の学校に入れなくて一生嫌な思いをする)(勉強しないとろくな職につけないでニートになる)などというネガティブイメージがわいてくる例えを出しました。
注意してもらいたいのは、目の前の子どもが今勉強しなかったからと言って(大変なことになる)(希望の学校に入れなくて一生嫌な思いをする)(碌な職につけないでニートになる)と決まったわけではありません。
希望の学校に入れなかったからこそ子どもにとっての最高の学校に出会える場合だってあります。
勉強しないで遊んでばかりいたからこそ好きなことを職業にできることもある。
もしくは今勉強していなくても、子どもにとって必要な時がきたら自主的に集中力をもって勉強に取り組む未来も否定できません。
子どもの将来にはいろんな可能性があるのです。
でも湧いてくるネガティブイメージによって、子どものネガティブな未来しか思い浮かべられない。
それどころか、この子は忍耐がないから好きなことを職業にできるわけなんてないなどと思い込んで、子どもの可能性を頭ごなしに否定してしまうこともあります。
子どもは親に信頼されていないことを感覚的に感じとるので、自己肯定感を下げていきます。
さて、では子どもに対するネガティブなイメージはどこから来るのかというと、たいてい幼少期に自分の親や周りの大人から言われたことに影響を受けてます。
親や周りの大人から「勉強しないと大変なことになる」言われたときに、ネガティブな感情とともに『インナーチャイルド』(心の傷)を形成してしまったので、潜在意識に「絶対そうなるにちがいない」くらいのレベル感で刻み込まれてしまったのです。
ダイレクトに言われていなくても、充分に勉強しないで志望校に落ちたことで親が非常にがっかりした顔をしていたとしたら、「勉強しないことで、大切な人を失望させてしまう」というネガティブなイメージが出来上がります。
私自身は母親に自分の身体のことを異常に心配されたことが『インナーチャイルド』となっていました。
その『インナーチャイルド』が刺激され、目の前の子どもの体に「このままじゃ大変なことになる」ようなネガティブイメージを勝手に抱いてしまい、湧き上がる感情に振り回されてしまったのです。
過干渉をやめるための3ステップ
では過干渉な親をやめるための3ステップをお伝えします。
ステップ①
子どもに対して、イライラや心配、もやもやする気持ちが出て過干渉になってしまう時、子どもの将来に対してどんなネガティブイメージを見ているのか、観察してみましょう。
書き出して整理してみると、自分の思考パターンが理解できるのでおすすめです。
例:
怠けている子どもを見ている時、このまま怠け癖がついたら、将来受験に失敗して、ろくなところに就職ができなくて苦労する子どものイメージが湧いてきて、勉強しなさいと口うるさく言ってしまう。
ステップ②
①に対し、もし子どもの将来が、今何をしてもしなくても、バラ色になるって決まっているなら、自分は今、どうするのか考えてみましょう。またできたら書き出してみましょう。
例:
今怠けていても、子どもは受験には合格するし、いい会社で働けたり、自分で会社を立ち上げたりして将来バラ色って決まっていたら、自分はどうするか?
→ まぁ、別に、怠けててもいいかも。学校で疲れているし、帰ってきたら休みたいよね。
ステップ③
① と ② を見比べて、ネガティブイメージか、バラ色イメージか、今、自分はどちらを選択するか決める。
例:
今怠けていたら、子どもがろくな就職先がなくて苦労するイメージ、今怠けていてもいい会社で働けてバラ色の人生になるイメージ、自分はどちらのイメージを選択する?
ちなみにどちらのイメージを選択しても構いません。
ただ自分で『選択する』というところが肝心なのです。
子どものせいでネガティブイメージを見させられていて過干渉になってしまう、だと、子どもが変わらないと自分は変われない、というパラダイムに陥ってしまいます。
ネガティブイメージと共に、バラ色、つまりポジティブなイメージも見ようとすることで、自分の行動は自分で選択できるという気持ちが大きくなり、自分を自分でコントロールしやすくなってきます。
まとめ
さて、過干渉傾向になる理由をお伝えしましたが、思い当たることはありましたか。
もしかしたらあなたの母親も過干渉傾向だったのでしょうか。
目の前の子どもが気になって仕方がないときは、自分の生い立ちや親との関係に意識を向けてみると、心が和らぐような気づきが起きるかもしれません。
しかし深い『インナーチャイルド』が関わっているネガティブイメージはなかなか自分では変えられなかったりします。
その場合は『インナーチャイルド』を扱う専門家にサポートを依頼するのが近道です。
私は『インナーチャイルド』を扱うヒーリングを提供しているので、興味がある方はこちらのページをご覧ください。
一人でも多くの方があっという間に終わってしまう親子の濃密な時期を、子どもと一緒に笑い合い楽しく過ごせますように!
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